なぜ北極星はほとんど動かないように見えるの?
まず答え
北極星(ポラリス)は、地球の自転軸を北の空へ延ばした先にある点「天の北極」の近くにあります。地球が回ると星空全体が動いて見えますが、北極星はその回転の中心近くにあるため、ほとんど同じ場所に見えます。実際には、北極星も少し動いています。
星空は地球の自転で動いて見える
夜空を見ていると、時間とともに星の位置が変わります。これは地球が西から東へ自転しているため、星空が反対向きに回っているように見えるからです。北半球では、星たちは北の空にある点を中心に円を描くように動いて見えます。
北極星は回転の中心に近い
地球の自転軸を北へ延ばし、空まで続けたときに向かう点を「天の北極」といいます。空に実際にある星ではなく、地球の軸が向く方向を示す目印のような点です。
北極星は天の北極にとても近いため、空で描く円が小さくなります。天の北極から遠い星ほど大きな円を描いて見えるので、星空を長い時間撮影すると、北の空では天の北極を中心に光の円が写ります。北極星は中心にぴったり重なっているわけではなく、小さな円を描いています。
北の方角を探す目印になる
北半球では、北極星が見える方向は地理上の北に近く、方角を探す目印になります。北極星が地平線からどれくらい高く見えるかは、その場所の緯度、つまり赤道からどれくらい北にあるかの目安にもなります。ただし、北極星は天の北極そのものではないため、精密な測定ではずれを補正します。
北極星の役目は、いつまでも同じではない
地球の自転軸が向く方向は、ずっと同じではありません。地球の軸は、回るコマの軸のようにゆっくり向きを変え、およそ2万6000年で円を描きます。この動きを「歳差(さいさ)」といいます。太陽や月などの引力が、赤道付近のふくらみに働くことが主な原因です。
歳差によって天の北極の位置が少しずつ変わるため、何千年もの間には北極星の役目をする星も変わります。遠い未来には、こと座のベガがその目印に近い位置へ来ます。北極星は、永遠に同じ星が務める名前ではありません。