科学

なぜ滑走路には数字が書かれているの?

まず答え

滑走路に大きく書かれた数字は、その滑走路をどちら向きに使うかを示す番号です。方位磁針が指す北(磁北)から、滑走路の中心線が向く角度を10度単位で表します。番号があれば、パイロットと管制官が使う滑走路を短く伝え、確かめやすくなります。

数字から向きを読んでみよう

磁北を0度または360度として、時計回りに角度を測ります。そして、近い10度に丸めて、最後の0を省きます。たとえば中心線の向きが磁北から87度なら、90度に丸めるので番号は「09」です。数字は滑走路の順番や長さではなく、向きを表しています。

同じ滑走路を反対側の端から見ると、向きは180度違います。「09」の端からはおよそ東へ進み、反対側の「27」の端からはおよそ西へ進みます。このように、一本の滑走路の両端には、向きに合わせた別々の番号が付いています。磁北に近い向きは「36」と表します。

滑走路09と27が示す反対向き 上向きの矢印が磁北です。東西向きの滑走路では、09からは東向き約90度、27からは西向き約270度に進みます。 磁北 0° / 360° 09 27 東へ 約90° 西へ 約270°
同じ滑走路でも、どちらの端から進むかで向きと番号が変わります。図は方角の関係を簡単に示しています。

平行な滑走路には文字も付く

大きな空港には、同じ向きに並ぶ滑走路が複数あることがあります。番号だけでは区別できないため、「L」「R」や「C」を付けます。これは滑走路へ向かって進入するパイロットから見た左(Left)、右(Right)、中央(Center)です。たとえば「09L」と「09R」は、どちらもおよそ東向きですが、別々の滑走路を指します。

番号が示す向きと、実際に使う向き

滑走路番号は向きを示す目印で、その滑走路をいつも同じ方向に使うという意味ではありません。飛行機は向かい風に近い向きで離着陸することが多いため、風の向きが変われば、同じ滑走路でも使う端が変わることがあります。ただし、風だけで決まるわけではなく、滑走路の状態や空港の運用、ほかの航空機との流れも関係します。

滑走路の番号を知ると、空港の地図や飛行機の案内で見かける数字が、場所の番号ではなく「進む方角」だとわかります。方位磁針が北を指す理由や、風が吹くしくみを知ると、空港での動きもさらに読み解きやすくなります。

参考資料