JavaScript
An object used to get information about the user's browser and device.
navigator
navigator
オブジェクトは、ユーザーのブラウザやデバイスに関する情報を取得するために使われます。たとえば、使用しているブラウザの種類、言語設定、オンラインかオフラインか、端末の種類などをJavaScriptで調べることができます。
主な用途の例
navigator.userAgent
- ユーザーのブラウザやOSに関する情報を含む文字列を取得します。
navigator.language
- ユーザーのブラウザが設定している言語を取得します。
navigator.onLine
- ユーザーがオンラインかオフラインかを示す真偽値を取得します。
navigator.platform
- ユーザーのデバイスのプラットフォーム情報を取得します。
navigator.geolocation
- ユーザーの位置情報を取得するためのGeolocation APIを提供します。
navigator.mediaDevices
- ユーザーのカメラやマイクなどのメディアデバイスにアクセスするためのAPIを提供します。
navigator.clipboard
- クリップボードにアクセスするためのAPIを提供します。テキストのコピーや貼り付けが可能です。
navigator.permissions
- ブラウザの権限(位置情報、通知、カメラなど)を管理するためのAPIを提供します。
navigator.serviceWorker
- サービスワーカーを登録して、オフラインでの動作やプッシュ通知などを実現するためのAPIを提供します。
navigator.storage
- ブラウザのストレージ(ローカルストレージやセッションストレージ)にアクセスするためのAPIを提供します。
navigator.hardwareConcurrency
- ユーザーのデバイスのCPUコア数を取得します。
navigator.maxTouchPoints
- ユーザーのデバイスがサポートする最大タッチポイント数を取得します。
navigator.vendor
- ブラウザのベンダー情報を取得します。
navigator.appVersion
- ブラウザのバージョン情報を含む文字列を取得します。
navigator.cookieEnabled
- ブラウザでクッキーが有効になっているかどうかを示す真偽値を取得します。
navigator.doNotTrack
- ユーザーのトラッキング拒否設定を取得します。値は "1"(トラッキング拒否)または "0"(トラッキング許可)です。
navigator.getBattery()
- ユーザーのデバイスのバッテリー状態を取得するためのPromiseを返します。バッテリーの充電レベルや充電状態などの情報を取得できます。
navigator.locks
- ブラウザのロック機構を使用して、リソースの排他制御を行うためのAPIを提供します。これにより、複数のスクリプトが同時にリソースにアクセスする際の競合を防ぐことができます。
navigator.storage.estimate()
- ブラウザのストレージ使用量の推定値を取得するためのPromiseを返します。これにより、アプリケーションが使用しているストレージの量や、利用可能なストレージ容量を確認できます。
navigator.storage.persist()
- ブラウザのストレージを永続化するためのPromiseを返します。これにより、ストレージのデータがブラウザのキャッシュクリアやセッション終了後も保持されることを保証できます。
navigator.credentials
- ユーザーの認証情報(ログイン情報など)を管理するためのAPIを提供します。これにより、ユーザーがログイン状態を維持したり、認証情報を安全に保存したりできます。
navigator.idle
- ユーザーのアイドル状態(入力がない状態)を検出するためのAPIを提供します。これにより、アプリケーションがユーザーのアクティビティに応じて動作を変更できます。
navigator.bluetooth
- Bluetoothデバイスとの通信を行うためのWeb Bluetooth APIを提供します。これにより、ウェブアプリケーションがBluetoothデバイスと直接通信し、データの送受信が可能になります。
navigator.wakeLock
- デバイスの画面をスリープ状態にしないようにするためのAPIを提供します。これにより、特定の操作中にデバイスがスリープしないように制御できます。
navigator.mediaCapabilities
- メディアの再生やエンコードに関する機能を確認するためのAPIを提供します。これにより、特定のメディア形式がブラウザでサポートされているかどうかを確認できます。
初心者向けのポイント
navigator
オブジェクトは、ブラウザやデバイスに関する情報を簡単に取得できる便利なツールです。
- 特に、ユーザーの言語設定やオンライン状態を確認するのに役立ちます。
- 位置情報やメディアデバイスへのアクセスも可能ですが、ユーザーの許可が必要です。
- セキュリティとプライバシーに配慮し、必要な権限を適切に要求することが重要です。
- ブラウザの互換性に注意し、異なるブラウザでの動作を確認することが大切です。
- 最新のAPIを使用することで、より高度な機能を実装できますが、古いブラウザではサポートされていない場合があります。
- JavaScriptの非同期処理(Promiseやasync/await)を活用することで、位置情報やメディアデバイスの取得を効率的に行うことができます。
- ブラウザの開発者ツールを使用して、
navigator
オブジェクトのプロパティやメソッドを確認し、デバッグに役立てることができます。
- ユーザーのプライバシーを尊重し、必要な情報のみを取得するように心掛けましょう。
- ブラウザのバージョンやデバイスの種類によっては、
navigator
オブジェクトのプロパティやメソッドが異なる場合があります。互換性を確認するために、ブラウザのドキュメントを参照することが重要です。