科学

なぜ車のルームミラーは、夜に切り替えるとまぶしさが弱まるの?

まず答え

光が鏡に当たって跳ね返ることを「反射」といいます。夜用に切り替えると、後ろの車のライトがミラーで反射したときの強さを抑えられます。手動式のミラーでは、小さなレバーで鏡の角度を少し変え、強い反射を目に届きにくくします。ライトそのものを暗くするのではなく、ミラーから目に返る光を弱めるしくみです。

昼と夜で変わるルームミラーの反射 昼は後ろの車のライトが強く反射して運転する人の目に届きます。夜は強い反射が目から外れ、ガラス面の弱い反射が目に届きます。 昼モード 強い反射が目に届く 後続車のライト 運転する人 夜モード レバーで鏡の角度を少し変える 後続車のライト 強い反射は目から外れる 弱い反射が目に届く
光の道筋を簡単に表した図です。実際の鏡の形や光の向きは、車種によって異なります。

昼間は、強い反射で後ろを見る

手動式のルームミラーの中には、片側が少し厚い、くさび形のガラスが入っています。ガラスの後ろ側には、光をよく跳ね返す薄い膜があります。昼間の位置では、この膜から返る明るい像を使って、後ろの景色を見ます。

ガラスの手前側も光を反射しますが、その光は弱いため、昼間は後ろ側の膜から返る像のほうがはっきり見えます。

夜の位置では、強い反射が目に向かわない

レバーを動かすと、ガラス全体の角度が少し変わります。すると、後ろ側の膜から返る強い光は、車内の天井側など、運転する人の目に届かない方向へ進みます。かわりに、ガラスの手前側から返る弱い光で、後ろの景色が見えるようになります。

そのため、後続車のライトのまぶしさが弱まります。ガラスの前側と後ろ側は、わずかにちがう角度で作られています。ミラーの向きを少し変えるだけで、どちらの面から反射した光が目に届くかも変わります。

自動で暗くなるミラーもある

レバーを使わず、後ろから来る強い光をセンサーで見つけて、ミラーを自動で暗くする車もあります。たとえば、電気を流すと暗くなる層を鏡の中に入れ、反射を弱める方式があります。このようなミラーは「自動防眩ミラー」とも呼ばれます。センサーや操作方法は車種によって異なります。

まぶしさといっしょに、後ろの景色も暗くなる

夜用の位置では、後ろの車や道路も暗く見えます。まぶしさを弱めるかわりに、後方の景色を確認しにくくなることがあります。手動式は日中に昼の位置へ戻し、自動防眩式は車種ごとの説明に従いましょう。ミラーの操作は停車中に行ってください。

ここがポイント

  • 手動式は、鏡の角度を変えて、目に届く反射を弱めます。
  • 後ろの車のライトが消えるのではなく、ミラーに映る光が弱くなります。
  • 後ろの景色も暗くなるため、手動式は昼間に昼の位置へ戻します。

参考資料