社会・暮らし

なぜコンセントの形は国や地域によって違うの?

まず答え

家庭で使うプラグとコンセントは、国や地域ごとに別の規格で決められてきたからです。電気を家庭で使うしくみが広がるなかで、それぞれの地域が形や安全の決まりを定めました。いま形を変えるには、建物のコンセントや家電のプラグも取り替える必要があるため、違いが残っています。

北米では平たい刃が2本、欧州大陸では丸い刃が2本、英国では長方形の刃が3本のプラグがよく見られます。地域にはほかの形もあります。
プラグの形は地域によってさまざまです。図はよく見られる形の例です。

プラグとコンセントはセットの規格

プラグは、電気製品のコードの先にある差し込む側です。コンセントは、壁などに取り付けられた受け口です。両方の形や大きさが合って、電気を安全に届けられます。

規格とは、同じ形の製品を作り、安全に使うための共通の決まりです。プラグの規格では、差し込む金属部分の数や間隔、安全のためのしくみなどを定めます。たとえば北米では平たい刃を並べた形、欧州大陸では丸い刃の形がよく使われ、英国では長方形の刃が使われます。形は見た目の好みだけでなく、その地域の電気設備や安全の決まりに合わせたものです。

形と電圧は別々に確かめる

プラグの形と、コンセントから届く電圧や周波数は、関係はありますが別々に確認する項目です。電圧は電気を流すはたらきの大きさ、周波数は交流の電気が1秒間にくり返す回数です。たとえば日本と米国では、似た平たい刃のプラグが使われますが、家庭の電圧は日本が100 V、米国が120 Vです。形が差し込めることだけで、家電が使えるとは判断できません。

世界で一つの形にそろえないの?

国際電気標準会議(IEC)は、家庭で使われている各国の規格をまとめ、国際的な安全試験の決まりも作っています。ただし、安全試験を共通にする決まりは、差し込む形を一つにそろえる決まりとは別です。IEC 60906-1は、200~250 V向けに形を定めた国際規格ですが、世界中が同じ形に切り替えたわけではありません。

すでに多くの建物の壁にコンセントが取り付けられ、家電もその形に合わせて作られています。新しい形に統一するには、古いコンセントや製品を長い時間をかけて置き換えなければなりません。欧州委員会の2017年の検討資料も、既存の設備に結びついた規格を変える際の費用や廃棄物を課題として挙げています。

旅行先では電圧も確認しよう

単純な変換プラグは、プラグとコンセントの形をつなぐ道具です。電圧を変える変圧器とは役割が違います。家電本体や充電器の「入力」表示と取扱説明書を見て、行き先の電圧や周波数に対応しているか確かめましょう。表示がわからないときは、変圧器を使う前にメーカーへ確認してください。

参考資料