科学

なぜ牛乳は白く見えるの?

まず答え

牛乳が白く見える主な理由は、牛乳の中の小さな粒が光を散らすことです。たんぱく質の集まり「カゼインミセル」と、脂肪の粒「脂肪球」が光の向きを変えます。いろいろな色の光が一緒に目に届くため、白く見えます。白い色素で染めているわけではありません。

色の混ざった光が牛乳の粒で散らばって見る人の目へ戻り、奥の本から来る光は通りにくい図
光と粒の進み方をわかりやすく示した図です。粒の大きさや光の道筋は、実際とは異なります。

光が散らばると、なぜ白く見えるの?

太陽の光や部屋の照明の白い光には、赤や青などさまざまな色が混ざっています。牛乳の中を光が進むと、浮かんでいる粒に出会うたび向きが変わり、光があちこちへ広がります。この現象を「散乱」といいます。

散乱したさまざまな色の光が一緒に目へ届くと、白っぽく見えます。散乱が何度も起こるため光はまっすぐ通り抜けにくく、牛乳は向こう側が見えにくい液体になります。

牛乳の中にある粒とは?

カゼインは、牛乳に多く含まれるたんぱく質の一つです。カゼインやカルシウムなどが集まった小さな粒は「カゼインミセル」と呼ばれます。もう一つは、脂肪が小さな滴になった「脂肪球」です。どちらも一つずつは目に見えませんが、牛乳の中にたくさん分散し、光を散らします。

低脂肪乳が青っぽく見えることがあるのはなぜ?

低脂肪乳では脂肪球が少なくなり、カゼインミセルが散らす光の影響が目立つことがあります。カゼインミセルは赤い光より青い光を散らしやすいため、うっすら青みを帯びて見える場合があります。照明や商品によっては、青みをはっきり感じないこともあります。

一方、脂肪には、えさに含まれることがあるβカロテンという黄色い成分も含まれます。その色が白さに重なり、牛乳やクリームが少し黄みを帯びて見える場合があります。

海が青い理由とは同じなの?

どちらも光に関係しますが、中心となるしくみは違います。牛乳は中の粒が光を散らすことで白っぽく見えます。一方、海は水が赤い光を青い光より吸収しやすく、青い光が残りやすいことが主な理由です。詳しくはなぜ海は青く見えるの?をご覧ください。

参考資料