HTML

<strike> is a legacy inline element used to draw a strikethrough line across text. It was once widely employed to indicate errors or to show a pre-discount price—visually signaling that the content had been “crossed out.” However, it was deprecated starting with HTML 4.01 and is not included in the HTML 5 specification. Today, it is recommended to use more semantically appropriate options: <del> for deleted portions, <s> for content that is no longer accurate, or the CSS text-decoration property.

strike 要素

<strike> 要素って何?

<strike> は 「取り消し線(strikethrough)」 を引くための旧来のインライン要素です。かつては「誤りを示す」「値下げ前価格を示す」など視覚的に “消した” ことを表す目的で広く使われましたが、HTML 4.01 以降は非推奨(deprecated) とされ、HTML 5 の仕様には含まれていません。現在は意味を明確に示す <del>(削除箇所)、<s>(もはや正しくない内容)、あるいは CSS の text-decoration を使用するのが推奨されています。

歴史的背景と非推奨の理由

時期 仕様 状態 ポイント
1993 年
HTML 2.0 草稿
初登場 現役 プレゼンテーション目的のタグが多数
1999 年
HTML 4.01
非推奨 レガシー扱い 表示専用タグを分離、意味論重視へ
2014 年
HTML 5 勧告
仕様から削除 事実上廃止 役割に応じて <del> / <s> を使う

意味論(セマンティクス) が重視される現代 HTML では「ただ線を引く」だけの要素は望ましくない。

テキストが「取り消された理由」を明示するタグ・属性の方が機械判読性・アクセシビリティに優れる。

基本シンタックス(参考)

HTML

<!-- レガシー例 – 推奨されない -->
<p>通常価格 <strike>3,000円</strike> → 特価 2,400円!</p>

推奨される代替手段

<del> 要素 ― ドキュメントの変更履歴を示す

HTML

<p>定期購読は <del datetime="2024-12-31">月額 1,200円</del>
	<ins datetime="2025-01-01">月額 980円</ins> になりました。</p>

定期購読は 月額 1,200円 月額 980円 になりました。

意味
文書編集で「削除 (delete)」された箇所を示す

datetime 属性で変更日を記載すると履歴管理に有用。

スクリーンリーダーが “削除済み” と読み上げる実装もある。

<s> 要素 ― 依然存在するが無効化された内容

HTML

<p>かつての社名は <s>Fooソリューションズ</s> でした。</p>

かつての社名は Fooソリューションズ でした。

意味
情報は残すが「現在は誤り・無効」と示す

書籍の絶版情報や社名変更、期限切れクーポンなどに適切。

CSS text-decoration プロパティ

HTML

<span class="strike">¥3,000</span>

CSS

.strike {
	text-decoration: line-through;
}
¥3,000

プレゼンテーションだけを担わせるシンプルな選択肢。

コンポーネントが「価格」「期限」など多目的に再利用できる。

ダークモード切替・テーマ変更が容易。

アクセシビリティと SEO

手法 スクリーンリーダー挙動 SEO への影響 コツ
<strike> 意味不明 → 「ダ、ダッシュ??」 と読み上げるケース 意味付けゼロ 使用回避
<s> “無効化されたコンテンツ” と認識 低いが許容範囲 context を明確に
<del> + <ins> 変更履歴を正確に伝える 変更日時がクローラ解析に有益 datetime 属性推奨
CSS line-through 無視されやすい 影響なし(視覚専用) WAI-ARIA で補強可

ブラウザ互換性

ブラウザ <strike> <s> <del> text-decoration
Chrome 1+ 描画可能
Firefox 1+ 描画可能
Safari 1+ 描画可能
IE 4–11 描画可能
Edge (Chromium) 描画可能

後方互換として描画「は」され続けるが、HTML バリデータはエラーを出す。

今後も突然レンダリングが消える可能性は低いが、新規実装には推奨されない。

よくある落とし穴

<strike><s> は同じ” と誤解
<s> は「すでに間違っている情報」を示す意味的要素。
CSS で line-through を指定しただけで意味が伝わると思う
機械判読や支援技術では装飾を読み取らない。文脈説明が必要。
価格改定履歴を <s> で実装
履歴管理・変更日付を明示したいなら <del> / <ins> がベター。

コーディングチェックリスト

まとめ