ベンチャーキャピタルに関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 新しい技術の獲得や、規模の経済性の追求などを目的に、他の企業と共同出資会社を設立する手法
イ 株式売却による利益獲得などを目的に、新しい製品やサービスを武器に市場に参入しようとする企業に対して出資などを行う企業
ウ 新サービスや技術革新などの創出を目的に、国や学術機関、他の企業など外部の組織と共創関係を結び、積極的に技術や資源を交換し、自社に取り込む手法
エ 特定された課題の解決を目的に、一定の期間を定めて企業内に立ち上げられ、構成員を関連部門から招集し、目的が達成された時点で解散する組織
正解の解説
ベンチャーキャピタルは、市場に新しい製品やサービスで挑戦する企業(スタートアップ企業など)に対して出資することで、その企業の成長をサポートし、最終的に株式上場(IPO)や株式売却により利益を得ることを目的とする企業です。選択肢イが、株式売却による利益獲得を目的に、新規参入企業に投資を行うという点で、ベンチャーキャピタルの主要な存在意義を正しく示しています。
正解:イ
不正解の選択肢について
ア:共同出資会社の設立
- 「新しい技術の獲得」や「規模の経済性の追求」などを目的に企業同士で共同出資して新会社を設立する手法は、一般的に「ジョイントベンチャー(Joint Venture)」と呼ばれるものです。
- ベンチャーキャピタルは、ジョイントベンチャーのように企業同士が共同で新会社をつくるというよりは、独立した出資家(VC)が成長が見込まれる企業に資金提供するという形を取ります。
ウ:外部の組織との共創関係(オープンイノベーション)
- 「国や学術機関、他の企業など外部の組織と積極的に連携し、技術や資源を交換・取り込む」というのは「オープンイノベーション」と呼ばれる取り組みや手法です。
- ベンチャーキャピタルは、あくまでも投資という形で資金を提供し、その見返りとして株式などを受け取り、将来のリターンを狙うビジネスモデルであり、オープンイノベーションそのものを指すわけではありません。
エ:課題解決のための臨時組織
- 「一定期間の課題解決を目的に、関連部門からメンバーを集めて編成される組織」は、一般的に「タスクフォース」や「プロジェクトチーム」に該当します。
- ベンチャーキャピタルは、企業外部から資金提供を行う投資家・投資会社であり、このような企業内の臨時組織とは目的も運営形態も異なります。